金沢壇金具修理

金具の洗い色付けというと簡単に思われるかもしれませんが
職人気質で丁寧な仕上げを信条としているので
思いのほか手数がかかります
その一部工程を紹介します
※各々の写真をclickすると写真が拡大されます。

作業工程
①写真を撮り 数量と傷み具合等を確認 

②部品の分解 鉸めたものや蝶番の芯は抜く(芯は普通、取り換え)
③表面をくまなく蝶番の管の中もサンドブラストをかけることで
きれいに無垢の状態に仕上げ

④加工硬化等によって素材は硬く焼鈍可能なものは焼鈍
⑤酸洗いし酸化膜を取る(表面の歪みや傷が明瞭になる)

(⑥蝶番の摩耗部分は偏耗し傾き等があり、やすりで水平に滑らかに
蝶番の巻方も調整)
⑦丸み曲げ加工のあるものは一旦伸ばす
(⑧蝶番の摩耗部の隙間に合わせ丁寧に旋盤で1個ずつ切れ目のない座金を制作)
(⑨座金を作りながら蝶番の芯を入れる)
⑩ならし槌で滑らかな面にするため丁寧にくまなく ならす
(⑪部品で損傷があり交換が必要なものや不足品を制作 欠損品の修理)
⑫砥石等を使用、磨く(無地の場合)またはバフ掛け

⑬曲げの必要なもの等は元通りに加工
⑭メッキ加工(金、黒)
⑮メッキ上に保護塗装(ウレタン)
⑯鉸め等、組上げ
⑰再度、最初に撮った写真と比較して紛失品がないか確認

蝶番座金⑧ ⑨

蝶番隙間にも座金挿入
蝶番部拡大
蝶番部分拡大